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コラム

日本のサウナの歴史とは?
日本のサウナの歴史は、フィンランドの伝統的なサウナ文化が取り入れられつつ、日本独自の風習や入浴文化と融合しながら発展してきたものです。以下に、その歴史を簡単にまとめます。
古代~江戸時代 : 蒸し風呂の起源
日本には古来から「蒸し風呂」と呼ばれる、温めた石に水をかけて蒸気を発生させる入浴法がありました。
特に僧侶や修験者が修行の一環として利用。
「蒸し風呂」は温泉地や寺院を中心に存在し、病気治療や身体の浄化に使われていました。
明治時代 : 西洋文化の影響
明治時代になると、海外からの影響で洋式の風呂やサウナが紹介されました。
この時期、日本の温泉文化にサウナの概念が徐々に加わり始めます。
戦後~高度経済成長期(1950~1970年代) : 本格的なサウナの導入
戦後、日本国内で本格的なサウナ文化が広まり始めました。
フィンランドからサウナが輸入され、施設としてのサウナが設置され始めます。
初期のサウナ施設は、都市部の銭湯や温泉地に付随する形で登場。
高度経済成長期には、働く人々のストレス解消や健康促進のため、サウナが人気に。
特にサラリーマン層をターゲットにした施設が多く作られました。
現代(1980年代~現在) : 多様化と大衆化
サウナは日本の生活文化の一部となり、以下のような変化を遂げました:
サウナ&カプセルホテルの普及:都市部で低価格・高機能なカプセルホテルとセットで利用されることが多くなりました。
スーパー銭湯や温泉施設で「高温サウナ」や「ロウリュ(蒸気を発生させる技術)」を取り入れた施設が増加。
健康志向の高まりから、リラクゼーションやデトックス効果が注目され、サウナは単なる娯楽から「健康法」としても普及していきました。
近年のサウナブーム
「サウナ道」や「整う」文化の登場
サウナで体を温めた後、冷水浴や外気浴を行い、心身がリラックスして「整う」という感覚が広く認知されるようになりました。
ドラマ・映画の影響
例えば『サ道』(2019年)のような作品がサウナ愛好家を増やし、若い世代の間でも人気を博しています。
地域独自のサウナ
北海道の湖畔サウナや、地方で自然を活用したサウナなど、地域の魅力を取り入れた施設が話題になっています。
まとめ
日本のサウナは、古代の蒸し風呂文化をルーツに持ちながら、フィンランドのサウナを受け入れて発展し、現代では健康とリラクゼーションを重視した文化として定着しています。
また、自然環境や日本的な美意識を取り入れた独自のサウナ文化が形成されつつあります。