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サーモウッド処理について

サーモウッド処理について
(水蒸気式高温熱処理木材)
「サーモウッド」とは、サウナの本場フィンランドで開発された技術で、水蒸気と高温の熱処理によって、木材内部の水分を限りなく減少させる技術です。
サーモウッド処理装置に投入された木材は、乾燥→熱処理→冷却・調湿の順に処理が施されていきます。
熱処理工程では、水蒸気で満たされた装置内を約220℃まで上昇させ、規定時間熱処理を行うことにより、木材の含水率(水分量)をほぼ0%まで低下させます。
木材内部への水分の出入りを抑制することにより、耐朽性、寸法安定性、断熱性を高め、サウナ室内の過酷な環境下においても、汗や汚れ、カビや腐朽菌の吸収を妨げ、美しく清潔な状態を長期間保ちます。
製造工程
01

材料投入
熱処理をする装置に材料を投入します。
02

サーモウッド処理
材料により異なりますが、約 2 ~ 5 日、樹種に応じたスジュールで処理を行います。
03

加工
表面仕上げや実加工などの、必要な木工加工を行います。
04

検査・出荷
最終検査を行い、梱包・出荷します。
サーモウッド処理の過程
乾燥工程
スチーム+100℃程度
装置の中を水蒸気で満たした状態で100℃程度の高温に上昇させ、木材の含水率がほぼ0%になるまで徐々に乾燥させます。
熱処理工程
スチーム+180〜240℃程度
水蒸気で満たされた状態のまま温度を急上昇させ目標温度に達したあと、規定の時間、熱処理を行います。処理中も装置内の圧力はほぼ一定です。
冷却・調湿工程
スチーム+水スプレー
処理材の含水率を調整しながら、水スプレーをあてて温度を下げ、処理が完了します。

「サーモひのき」5つの特長
01
寸法安定性
「サーモひのき」の最大の特長は、木材の寸法変化を小さくすることです。木材の寸法変化は、木材への水分の出入りによって大きく左右されます。
木材の含水率は湿度によっても変化し、 日本の気候で木材を使用していると約 15 ~ 20% になります。
サーモウッド処理により、 同じ条件でも含水率が 10% 以下にまで抑えることができ
水分の出入りによる寸法変化が起こりにくくなります。


02
耐朽性
もともと木材の寸法安定性の向上を目的としたサーモウッド処理ですが、 220°C 以上の処理で耐朽性も向上することが分かっています。
03
断熱性
木材にはもともと熱を伝えにくいという性質があります。
これは木材が無数の細胞から出来ており、一つ一つの細胞中に空気が入っているためです。
サーモウッド処理により、 細胞中の水分が減り、 その分空気層が増えるため、 さらに断熱性が向上します。


04
安全性
サーモウッドは水蒸気と熱のみで処理するため薬品を全く使用しておらず、室内外問わず利用できる人にも環境にもやさしい安心安全な材料です。
05
LCA( ライフサイクルアセスメント)
製品となる資源の採取から製造、輸送、使用、廃棄などすべての段階における製品の環境への影響を定量的、 客観的に評価する手法を LCA( ライフサイクルアセスメント ) と呼びます。 国産材を利用したサーモウッドは、環境影響評価の高い製品です。
