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「ととのう」と「ランナーズハイ」の感覚は似ているのか?
先日、フルマラソンに挑戦してきました。
出場した大会は、弊社の地元「和歌山県」で開催された「紀州口熊野マラソン」という大会です。
今年で第27回目を数える大会で、参加者もフルマラソンとハーフマラソンを合わせても2000人ほどの、小規模なローカルな大会です。
小さな大会ではありますが、地元の皆さんが総出で盛り上げようとしてくれる、とてもおもてなしの気持ちの伝わる大会です。
沿道では、地元のおじいちゃん、おばあちゃんから、小さな子供さんまで、惜しみない応援と拍手で後押ししてくれ、給水所やゴール地点では、地元のボランティアのみなさんや、小学生から高校生までの学生さんが、スタッフとしてサポートしてくれる、そんな温かい大会で、私のお気に入りの大会です。
「ととのう」と「ランナーズハイ」の感覚は似ているのか?
それでは、ここからが本題です。
今回の大会でも経験したことなのですが、フルマラソンでは、どうしても後半の30km付近から、脚が重くなりペースも落ちて苦しい時間帯が続きます。
でも、前半から中盤にかけては、気持ちいい感覚が降ってきて、どこまでもこのまま走っていけそうな感覚になる瞬間が何度か訪れます。
普段ジョギングを楽しんでいるときにも、天気が良くて風の弱い日であれば、時々走っている途中に気持ちのよく、幸せを感じながら走れる瞬間が訪れます。
イメージとしては、ベッドで眠りに落ちる瞬間のような、もしくは夢を見ながら、これは夢だなと自覚しながら見ている夢のような感覚みたいな。
まるで、眠りながら走っているような、そんな感覚が訪れます。
自分では、この感覚を「ランナーズハイ」だと認識しているのですが、理解してくれる人がどれくらい居るでしょうか。
この感覚って、もしかしたら、サウナの「ととのう」感覚に似ているんじゃないか。
そんなことを思ったので、少し調べてみました。
「ととのう」とは
「ととのう」状態を得るためには、以下のような過程を経ます。
サウナに入る
水風呂に入る
休憩(外気浴)をとる
水風呂から上がった後、椅子やベンチに座り、自然な呼吸をしながらリラックスします。外気に触れることで血流が整い、心拍数が落ち着いていきます。
このサイクルを2〜3回繰り返すと、「ととのう」状態に到達しやすいと言われています。
「ととのう」の感覚とは、心が静まり返るようなリラックス感が高まる感覚、
頭がスッキリして、体が軽くなるような感覚
血行が促進され、体全体が温かく軽く感じられる。
これらの感覚になる過程では、エンドルフィン(脳内快楽物質)や、幸せホルモンと呼ばれるセロトニンが分泌され、心地よい気分になるとのことらしいです。
「ランナーズハイ」とは
では、「ランナーズハイ」の場合では
ランニング時の負荷が引き金となって、やはりエンドルフィンを放出するといいます。 エンドルフィンは、幸福感を生み出す化学物質で、天然の鎮痛剤としても作用するため、筋肉の痛みを和らげる効果もあるとも言われています。
また、最近の科学者の調査によると、ランナーズハイをもたらす強い高揚感は、エンドカンナビノイドシステムと呼ばれる身体の生体系から生み出されると考えています。
エンドカンナビノイドシステムは、エンドカンナビノイドという化学物質を放出し、 この物質が血中を循環し始めると、穏やかな気持ちになり、陶酔感さえ覚えるようになるということです。
何だか難しい物質の名称がたくさん出てきましたが、要するに、身体的な負荷を伴い、負荷を乗り越えた後に訪れる快感のご褒美というところでは、やはり似た感覚なのだということがわかります。
「ととのう」の感覚も、人によって表現の仕方も違って個人差もありますし、「ランナーズハイ」の感覚もきっと同じようなものだと思っています。
結論
結論としては、感じ方に個人差はありますが、サウナの「ととのう」と、「ランナーズハイ」は、身体的な負荷を乗り越えたあとの快感ということで、似たものと言っていいかなと思います。
みなさんも、無理せず自身のペースで、「ととのう」や、「ランナーズハイ」を体験してほしいと思います。